続パスカルの葦笛のブログ

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ゲルゲイ・マダラシュ指揮トリノRAI国立交響楽団のハイドン変奏曲

ゲルゲイ・マダラシュ(1984-)はハンガリーの指揮者で、ベルギーのリエージュ・フィルの音楽監督である。イタリアのオーケストラでブラームスのハイドン変奏曲を演奏した。


さて、何の脈絡のない音楽であるはずだが、昨年NHK交響楽団をデスピノーサ(1978-)が同じハイドン変奏曲を指揮して大変な名演をものした記憶がある。ブラームスのハイドン変奏曲であるが、トスカニーニもフルトベングラーですらも凡演のそしりを免れない難曲であるが、またしても名演であった。かつまた同じ箇所の同じ解釈をしていたのである。


第四変奏曲をマダラシュはラレンタンドを掛けてテンポを落として終わらせたのである。
204小節のフルートの後半からテンポを落とした。これは昨年のデスピノーサ指揮NHK交響楽団と全く同じであった。


フィナーレの465小節低弦後半からリタルランドを掛けてテンポを落とした。
やはり467小節からア・テンポ(元のテンポに戻す)で終結した。


これはデスピノーサの独創とばかりおもっていたが、さてマダラシュにも影響を与えた人物がいる方が合理的である。その震源地はイタリアなのではなかろうか。どんな指揮者なのであろうか。二つの演奏を聞きながらそんなことを考えるのである。


Oマダラシュ指揮トリノRAI国立交響楽団でブラームスのハイドン変奏曲(2022・2・17)。