岸田首相は「G7の首相としてまだウクライナ訪問をしていないのは恥だ」と発言した。たった一人訪問していない。野党は国会事前承認は不要と、何時にない物分かりが良い。裏に何か有りそうだ。 テレビでは犯人に事前にインタビューさせておいて、警察が逮捕して、辻褄が合わないようにする。テレビ局は事前に犯人なのを... 続きをみる
2023年2月のブログ記事
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意外にオーソドックスなレイボヴィッツ指揮ロイヤル・フィルのベートーベン2番
ベートーベンのメトロノーム指定に即した速いテンポという神話は1960年代に作られた神話で、意外に聞き易い演奏である。リーダース・ダイジェスト版のベートーベン交響曲全集であることを初めて知った。セル指揮クリーブランド管弦楽団の演奏は同様の普及版なのだとグールドが揶揄している。その真意は芸術ではなく大... 続きをみる
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ギュルケ校訂版ベートーヴェン交響曲5番『運命』楽譜 ベートーヴェン生誕250年祭は2020年で、コロナ流行に当たり自粛で散々な行事になった。本番を見落としたので、年末の再放送で確認出来た。 ベートーヴェンにとっては不運だが、内容を見ると斬新なものはなかった。新しいベートーヴェン像は... 続きをみる
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宇野浩二『枯木のある風景』は芭蕉の枯淡かシュールレアリスムか
小出楢重『枯木のある風景』 宇野浩二は昭和二年精神病を患い、退院後の第一作として『枯木のある風景』を発表して、見事な返り咲きをした。 小説は洋画家小出楢重がモデルで、同業者の友人真鍋克之との成り行きを描いた。 小出楢重は芦屋にアトリエがあり、夫人が注文を取り客の好む売り絵を描... 続きをみる
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ヤン・リシエツキ独奏指揮アカデミー室内管弦楽団のベートーベン『皇帝』
カナダのピアニストのヤン・リシエツキ(1995-)による2018年のライブ録音によるベートーベンのピアノ協奏曲5番『皇帝』。 自分でオーケストラの指揮もするという強者だから、相当灰汁の強い人なのかと思うと、さほど自我を押し付けるようでもない。 第一楽章の166小節のcresc.をfで弾くころから個... 続きをみる
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大変な熱演、力演であったようだ。 それはさておき、一点第三楽章で注目すべき解釈があったことだけは言及しておこう。 88小節のテンパニで、クレッシェンドを掛けていたことだ。 ここでシューリヒト、バーンスタイン、バレンボイム、そしてフルシャなどがクレッシェンドしている。そうしてみると定石のようなことに... 続きをみる
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広上淳一は『名歌手』前奏曲を重厚なテンポで開始した。 210小節のテインパニで広上淳一は、一点きらりと輝る解釈を見せた。 確かにテインパニの8分音符の一打は抜きん出て聞こえた。
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バート・バカラック(1928-2023)が2月8日94歳で亡くなった。92歳の時日本のテレビ局が取材に行くとインタビユーに答えてくれた。養老院のようなところだったと思う。それでフランスの作曲家ダリウス・ミヨーに作曲を学び、下手に勉強して個性を失うより、自分の個性を成長させた方が良いと偉大な助言を貰... 続きをみる
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クラシック業界の明智光秀ホグウッド(1941-2014)三日天下の古楽器奏法の法王
この人は業績の割には評価が著しく低かった。とうとうサーの称号を得られなかった。 イギリスの有名な指揮者はほとんどサーの称号を贈られて、その業績が称えられているが、落ちこぼれてしまった。エンシェント室内管弦楽団でモーツアルトの新しい演奏を初めて一世を風靡したのである。オーケストラが鳴っていて、ハープ... 続きをみる
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こんな名演聞いたことがないゴンザレス指揮スペイン放送交響楽団のサンサーンス3番
サンサーンスの3番の決定盤はセルジュ・ボドだと思っていたが、パブロ・ゴンザレス(1975-)に越えられてしまった。超迫力の名演でした。 フィナーレのコーダは、ゴンザレスのこれでもかこれでもかという伸縮自在なアゴギークに酔ってしまった。この驚くべき奇才指揮者に脱帽しきりである。 デユラン版171頁の... 続きをみる
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もうフルトヴェングラーっ子とは云わせない。バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団のブラームス4番(4)
神経系の体調不良と聞いて、すぐ思い出したのがコロナ後遺症の強い倦怠感だ。これで指揮者活動が閉ざされることになったか。バッハに『甘き死』というカンタータがある。不条理な死も、これで良しという感慨がある。何一つ良いことのなかった人生も、そんな人生をもう生きなくて良いとしたら、死は麗し。 指揮者ノイマ... 続きをみる
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もうフルトヴェングラーっ子とは云わせない。バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団のブラームス4番(3)
3楽章バレンボイムは恐るべき指揮者に変貌した。テインパニが証明する。 宇野功芳の中学の同級生に音楽フアンがいて、ということは宇野も中学生の頃は同じだったわけだが、演奏家はどうでもよく、曲を聞いて楽しむに如かず。死ぬ近くの同窓会で再会し、彼はこの同級生に非常な興味を持った。出発点のまま80歳を迎え少... 続きをみる
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もうフルトヴェングラーっ子とは云わせない。バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団のブラームス4番(2)
まだフルトヴェングラーが生きていた年代、ザルツブルグのマルケヴィッチの講習会に出席したバレンボイムはブロムシュテットと出会った。子供のバレンボイムは同僚から相手にされなかった。一人前に相手にしてくれたのがブロムシュテットだった。その彼は92歳でまだ現役の指揮者だ。そして有名な指揮者になれたのも2人... 続きをみる
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もうフルトヴェングラーっ子とは云わせない。バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団のブラームス4番
熊本県民会館のお知らせを見て12月の公演がバレンボイム休演でテイーレマン代演のお知らせがあった。1月6日には月末を以てベルリン国立歌劇場の監督を退任することを発表した。2月2日のラジオでは、バレンボイムは引退した後ということになる。それが相応しいことかどうか、迷うことだが、これで永遠にバレンボイム... 続きをみる