続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

2023年10月のブログ記事

  • 中国で空前の川端康成の大ブーム

    川端康成(1899-1972)が今中国で空前の大ブームが起きている。滅びの文学の継承者に、今や確実に没落しようとしている長大国中国が哀れ悲しんで共感するわけでもあるまい。 その理由は、今年2023年が川端康成の没後50年で著作権が切れ、印税を払わなくて自由に出版出来るという、いかにも合理的な国民性... 続きをみる

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  • ゴルシュマン指揮ボストン交響楽団のベートーベン3番

    ゴルシュマン指揮ボストン交響団1944・2・22の演奏。驚異的に良い音である。アナウンサーの声が入っているからラジオ放送されたものであろう。伴奏指揮者として有名な人だけに、まとまった曲の演奏は珍しく、かつユニークな解釈が散見されたことが意外でもあり、一角から全体像を拡大して見ると、相当な大指揮者と... 続きをみる

  • 猿之助の後悔、後悔先立たずの事例

    本日は文化勲章の発表で野村万作や塩野七生の受賞で慶賀に耐えない。十年後には市川猿之助がここに立っていたとすると、暗澹たる思いがする。 猿之助の裁判は今は執行猶予が付くかどうか、に関心が移った。本人としては刑務所に行かないことを願うばかりだ。しかし遠い将来を考えると、刑務所に行って当然の罰をうけたほ... 続きをみる

  • 木山捷平『茶の木・去年今年』短編小説の極北

          昔懐かしい旺文社文庫の木山捷平の『茶の木・去年今年』である。       こんな本があるというのが旺文社文庫の面目であった。時代が経つ       にしたがって名著の宝庫になる。 『旺文社文庫』の古書値段が高騰していて困ってしまう。当時は名著を安価の値段で普及せるという眼目であった。高... 続きをみる

  • AIにイスラエル軍のガザ攻撃を予測させる

    案の定圧倒的な成功で終わる、と予測する。イーロン・マスクではないが日本が消滅するように、ガザ地区が消滅し、イスラエルも消滅すると出た。それでAIを利用して無駄な戦争を中止としたら凄いね。 10月6日(金)の金相場が異常な高騰を見せたが、ハマスのイスラエル攻撃の結果だったことが後知恵で判明した。これ... 続きをみる

  • オーバードーズ文学の先駆者尾崎翠とその脱出記

       群ようこ『尾崎翠』伝、残念ながらオーバードーズの問題意識がなく、    単なる文学表現としか第七官界を見ていない。 尾崎翠(1896-1971)は常用薬物で幻覚症状におそわれる。幻覚症状と頭痛と耳鳴りに悩まされる。その中で暗中模索で探し求めたのが幻想的な事物の去来であった。それを熱心に書き集... 続きをみる

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  • ズッカーマン指揮東京フィルハーモニーのベートーベン7番

    音楽家が指揮者に転向する話はよくあるが、さりとてプロの指揮者に転向するでもなく、というのはあまり類例がない。前にオイストラッフがあるくらいだ。ズッカーマンもさりとてプロの指揮者に転向する意欲はないようだ。 昨今指揮科を卒業してそのまま指揮者になり、オーケストラの中でバイオリン奏者の立場からすると、... 続きをみる

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  • 今年最大の名演マリン・オルソップ指揮スウエーデン放送響のショスタコ5番

    マリン・オルソップ指揮スウエーデン放送響のショスタコーヴィッチ交響曲5番の演奏である。(2023・2・3)まだ今年の演奏である。今年の最大の名演であろう。 逆境を跳ね除けた交響曲(通説)、あるいはホーネックはショスタコーヴィッチは5番で新しい手法を発見したのだという。音楽を二重構造にして、表面上は... 続きをみる