続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

2022年12月のブログ記事

  • 年末恒例の第九はアーベントロート指揮ゲルハルト・ボッセ(コンマス)ライプツィヒ放送交響楽団1953年

    バイオリニスト・指揮者のゲルハルト・ボッセは1951-1954年の間ライプツィヒ放送交響楽団のコンサートマスターを務めていた。名指揮者アーベントロートの指揮の下でコンサートマスターを務めていたのだった。 そして1953年、アーベントロートが指揮したライプツィヒ放送交響楽団で、ベートーベンの交響曲9... 続きをみる

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  • コリンズ版の大成功マケラ指揮オルロ・フィルのシベリウス2番

    コリンズ(1893-1963)はイギリスの指揮者でシベリウスの大家であったが、彼は大胆なシベリウスの修正でもしられていた。シベリウスの2番は原曲のままでは不都合があって、それをどうアレンジするのが指揮者の能力だともいわれている。 フィンランドの俊英指揮者チャールズ・マケラ(1996-)が大胆にも祖... 続きをみる

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  • ゲルハルト・ボッセ指揮新日本フィルのベートーベン1番

    ゲルハルト・ボッセが77才であった1999年3月の演奏会のライブ録音。 第一楽章。 序奏はアダージオ・モルト、一般よりはかなり遅いテンポで、テヌート記号が全体を支配していると考えたようだ。 4小節のバイオリンにクレッシェンドを掛けさせたのはユニークだった。 8小節からテヌート記号があり、音符は一音... 続きをみる

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  • 凄い人がいたものだアーベントロート下のコンマスのボッセ

    凄い人がいたものだ。アーベントロート(1883-1956)のライプツィヒ放送交響楽団(1949-1956)でコンサートマスターをしていたのがゲルハルト・ボッセ(1922-2012)であった。 ボッセはライプツィヒ放送交響楽団のコンサートマスター(1951-1954)をしていた。 アーベントロートと... 続きをみる

  • ヴァイグル指揮読響のブラームス『ドイツ・レクイエム』

    久々の手ごたえのあるブラームスの『ドイツ・レクイエム』の演奏であった。 ヴァイグル指揮読響(2022・9・22) やはり第6曲が盛り上がったし、ヴァイグルの指揮振りもあった。 66小節のバリトン・ソロの”Au”をfで歌わせていたのは見事だった。 続く75-76小節のテンパニの2つのffを、ヴァイグ... 続きをみる

  • 都議会のドン内田茂年譜(1939-2022)

    12月21日午前7時老衰で死去し、小池知事は「都議会から都政をけん引され、多くの功績を残された。心から謹んでお悔やみ申し上げる」と弔意を示した。 民意を反映した良い青島幸男が出て、都行政が機能不全した時、影で都知事として采配してその後30年も悪い都政を生んだ。石原慎太郎・猪瀬・舛添の3知事は役に立... 続きをみる

  • アクセル・コーバ指揮バイロイト祝祭管弦楽団の『タンホイザー』

    なかなか個性的な解釈で感心した。近年の『タンホイザー』では傑出した演奏だった。 『序曲』13小節のクラリネットを名演の誉高いサバリッシュ指揮バイロイト1962年と同じクレッシェンドしている。 サバリッシュと同じ所でアクセル・コーバもクレッシェンドしている。 37小節の3連音符で、コーバは大胆にもリ... 続きをみる

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  • モーツアルトと中村仲蔵、飲食タイムを芸術の頂点にした男

    今NHKで『中村仲蔵』を放送していたが、洋の東西で舞台の飲食タイム(休憩時間)を芸術の頂点に変えた人物が二人いたわけだ。モーツアルト(1756-1791)と中村仲蔵(1736-1790)である。しかも同時代だった。                      * モーツアルトは1764年にロンドンを... 続きをみる

  • ルイージ指揮NHK交響楽団のモーツアルト36番『リンツ』

    メンデルスゾーンよりモーツアルトの方がルイージの独自性が出ていたので、モーツアルトを論評します。 第一楽章、35小節にクレッシェンドを掛けたのが、ルイージとラクリンであった。 ラクリン((1974-)は日本ではほとんど知られてないが、今夜のコンサートマスターの篠崎まろ氏とはウィーン音楽大学の同窓で... 続きをみる

  • 装飾音符を演奏したケンプのライトナー指揮バンベルク交響楽団モーツアルト23番

              庭の侘助が咲きました。 楽譜にない装飾音符を演奏するのはピリオド奏法の特許ではない。かつては彼らの許せざる蛮行として非難に甘んじた往年の巨匠たちの名盤復活で次々に復刻されて、楽譜にない装飾音符の演奏は今や再評価に転じました。カーゾン有り、今回はケンプ有りです。 モーツアルトピア... 続きをみる

  • 朝比奈隆の影響を受けたルイージ指揮NHK交響楽団のブルックナー2番

    ブルックナーの2番1872年稿の演奏は初めて聞くが、さすがに冗長の気がしないでもない。 ところで2番は日本の朝比奈隆や小沢征爾の得意とする音楽で、逆に欧米人の不得意とするところだ。カラヤンに手垢がつていないから「おまえ向きだ」と言われて、小沢征爾は得意とすることになった。朝比奈隆も先例や伝統のない... 続きをみる

  • アンドリス・ポーガ指揮スタヴァンゲル交響楽団の『海』

    このオーケストラには山田和樹がシベリウスの2番を指揮し、来日までしているらしい。指揮者のアンドリス・ポーガ(1980ー)も度々来日しているようだ。 ドビュッシーの交響詩『海』も冒頭から明解な音作りがあった。 面白いのは二楽章の終わりでテンポを落とした辺りだ。 42-7のフルートをラレンタンドで演奏... 続きをみる

  • 大変な見っけ物エセル・スマイス『難破船略奪者』序曲(1906)ペトレンコ指揮オスロ・フィル

    極力耳以外の雑音は聞きたくない。そういうわけで上野千鶴子のバイアスの影響を受けて持ち上げる気はさらさらないのだけれど、そう言う時は避けたい。スマイスが女性運動家の先駆者など糞食らへなのだが、本物の作曲家、聞くに堪える音楽だ。 そう思って序曲を聞いた後調べると、大変な音楽家だった。十分取り上げられた... 続きをみる