続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

2024年2月のブログ記事

  • リアルタイムでスタインバーグのブル5番を聞いていた日本の聴衆

    実はスタインバーグ(1899-1978)のミュンヘンのバイエルン放送交響楽団の演奏を1978年に聴いていた日本の聴衆がいたことが判明しました。1978年1月12日にスタインバーグはバイエルン放送交響楽団でブルックナーの交響曲5番の指揮をしたのですが、その年の5月16日に死去したことは驚きで迎えられ... 続きをみる

  • ブルックナー生誕200年最大の収穫はスタインバーグ再評価

    今年はブルックナー生誕200年記念、最大の収穫はスタインバーグ指揮ピッツバーグ交響楽団の4番の録音(1956・4・19)の演奏だろう。旧聞に属するネタだが、何故これまで人の噂にのらなかったのであろう。余人には求められない新しい響きであった。その新しさが50年も寝かされていたのだ。いい加減熟成され過... 続きをみる

  • 小沢征爾指揮新日本フィルのベルリオーズ『フアウストの劫罰』

    古い骨董雑誌に掲載された沢地久枝さんは骨董趣味があった。もう一つクラシック音楽の愛好家で、熱心な小沢征爾フアンであったので、『ファウストの劫罰』を聞いた。同じ演奏会を丸山真男も聞いていたという。 意外だが、小沢征爾はベルリオーズの『フアウストの劫罰』を何回か上演している。思う所があって得意にしたの... 続きをみる

  • 小沢征爾指揮SKOのブルックナー7番2003年

    世界的な水準でブルックナー7番の指揮をする小沢征爾(1935-2024)である。昨日のNHKテレビの『アナザーストーリー小沢征爾』はゆるい番組だった。アナザーストーリーなら、もう一方の官製巨頭の海野義雄(1936-)との対比で、現在のNHKは小沢征爾支持の立場につくという表明だと思っていた。 19... 続きをみる

  • 小沢征爾指揮水戸室内管弦楽団のモーツアルト35番

    オーソドックスに鎮座した小沢征爾のモーツアルト演奏である。その模範は意外にもフェレンチク指揮プラハ・フィル1981年の演奏であった。ハンガリーのクレンペラーと呼ばれた重鎮指揮者だ。(2012・1・19) 第一楽章。 66小節のテインパニはf記号だがフェレンチークと小沢がpにしている。 その他にベー... 続きをみる

  • 追悼小沢征爾、国民から広く深く愛された指揮者

    1995年小沢征爾60歳の還暦記念に、当時日テレの人気番組『電波少年』で松村邦洋は赤い燕尾服を小沢征爾に送った。律儀にも小沢征爾は赤い燕尾服を着用した写真を番組に送ってきた。世界の小沢は松村邦洋ですら知っていた。こういう人は二度と現れない。 2024年2月9日の7時のNHKテレビで、2月6日指揮者... 続きをみる

    nice! 1
  • キッシンジャーは年齢100歳だけど体は25歳のサイボーグだった

    キッシンジャーは年齢100歳だけど体は25歳のサイボーグだった。実は110歳の延命治療を目指して手術をしたが、ブタの臓器を移植されて死亡したらしい。 それに気づいたキッシンジャーは長年の恩顧を感謝する会見を申し入れて、世界中に中国訪問の件を発信した。報道は、キッシンジャー博士は過去6回の臓器移植の... 続きをみる

  • ズガン・ソヒエフ指揮NHK交響楽団のベートーベン3番

    実に考え抜いた楽譜の使用があった。基本は今では旧態依然のブライトコップ版が使用されていた。どういう気なのかと思わないでもないが、第二楽章では最新のベレンタイター版が一部採用されていたから、最新の流行を気にしていないわけでもない。第四楽章では何とフィルハーモニア版の楽章が採用されて、尻上がりに盛り上... 続きをみる

    nice! 1
  • シューリヒト指揮シュツットガルト放送響のモーツアルト35番1956年映像

    カール・シューリヒトの指揮した映像は意外に無いのだろう。モーツアルトの交響曲35番フィナーレ楽章のシューリヒトの映像が見えるのが貴重だ。ストラビンスキーの『火の鳥』全曲の映像と交換したいところだが、敗戦後まもない物資不足のドイツで、是が非でも巨匠の姿を残したい放送局の別の意味があった。 ドイツのヘ... 続きをみる