続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

2022年9月のブログ記事

  • アンスネスの指揮&ピアノでモーツアルト24番の紙上演奏会

    2010・3・21の東京オペラシティでの演奏会。 モーツアルト交響曲35番ハフナー、ピアノ協奏曲23番、グリーグホルベア組曲、モーツアルトピアノ協奏曲24番。 アンスネス指揮&ピアノ、ノルウェー室内管弦楽団。 2020・10・9の東京オペラシティでの演奏会。(中止) 2022・9・30、10・1の... 続きをみる

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  • ゲルゲイ・マダラシュ指揮トリノRAI国立交響楽団のハイドン変奏曲

    ゲルゲイ・マダラシュ(1984-)はハンガリーの指揮者で、ベルギーのリエージュ・フィルの音楽監督である。イタリアのオーケストラでブラームスのハイドン変奏曲を演奏した。 さて、何の脈絡のない音楽であるはずだが、昨年NHK交響楽団をデスピノーサ(1978-)が同じハイドン変奏曲を指揮して大変な名演をも... 続きをみる

  • アーベントロートの至芸を伝承したルイージ指揮NHK交響楽団のベートーベン・バイオリン協奏曲

    ブラームスの2番は肩透かしを食った演奏でした。というわけで、前半のプログラムのベートーベンのバイオリン協奏曲を論じます。これは名演でした。今では珍しいアーベントロートの名演を受け継いだ金無垢のドイツ正統派の傑作であった。 第一楽章の17小節の第一バイオリンの3つの8分音符をpで演奏したした時、身が... 続きをみる

  • ウィーン・フィルの呪われたベートーベン交響曲全集の歴史

    今の所最も理想形のフルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルのベートーベン交響曲全集。 1 ワインガルトナー指揮ウィーン・フィルのベートーベン交響曲全集(1927-1938)。  当初はウィーン・フィルで全曲録音する予定であったが、ワインガルトナーの意向でロンドンのオーケストラを使用して完結した。ベー... 続きをみる

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  • リヒアルト・シュトラウス、ドレスデンの至芸を披露するルイージ指揮NHK交響楽団の『ドンファン』

    ベートーベンのヴァイオリン協奏曲ではソリストはコンサートマスターの席に座って演奏するのが伝統であるとか、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団には様々の伝統が生きている。ベートーベンの8番、ブラームスの4番もこのオーケストラ独自の楽譜がある。ホルンはベルリーズ由来の楽器が使用される。ディドローの『百科事典』... 続きをみる

  • 小沢征爾指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団のブラ1ザルツブルグ音楽祭1976年

    この演奏から後期小沢の演奏が始まる記念碑的演奏である。それまでは現代音楽の旗手だが、決して古典派の作品を得意としていたわけではなかった。現代音楽が小沢の左顔だとすれば、古典派の音楽の小沢の右顔は付け足しのようなものだった。全体像は現代音楽の旗手だ。それで世に出た人だからだが大成功だ。 ところでマル... 続きをみる

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  • スウィトナーとバイロイト音楽祭管弦楽団の正体

    スウィトナー(1922-2010)の息子イゴール・ハイツマンが監督した『父の音楽指揮者スィトナーの人生』(2007)というドキメンタリーがかなりの衝撃がある。正妻がいて、息子イゴール・ハイツマンとその母がいて、詰まる所『火宅の人』だったのである。 そうなると「前の人の子と別れて」結婚してくれという... 続きをみる

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  • ルイージ指揮NHK交響楽団のヴェルディ『レクイエム』

    今回のNHK交響楽団のヴェルディ『レクイエム』はルイージの勉強不足なのではないか。唯一救われたのが脱トスカニーニ色だろう。コマーシャルでも使われる第二曲「ディエス・イレ」の冒頭アレグロはトスカニーニの伝統の2小節アダージオ3小節からアレグロという演奏を排して冒頭から速いテンポのアレグロで演奏したこ... 続きをみる

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  • トリオで装飾音符を演奏した祖ルネ・ヤコプスのモーツアルト『ジュピター』

    ルネ・ヤコプス(1946-)がモーツアルトの『ジュピター』を録音したのが2006年で、16年も経過した。モーツアルト演奏の急先鋒を演じてきた。モーツアルトの交響曲第三楽章トリオで、楽譜にない音符を装飾音符で演奏するという画期的な研究を発表して、モーツアルト演奏を常にリードしてきた。 ヨーロッパのス... 続きをみる

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  • 東海林太郎が大中寅二の『椰子の実』世界初演、1936年7月9日

    1936年(昭和11年)7月9日は奇跡の一日であった。その発端は前日にあった。昼、東京駅の通路を大中寅二は歩いていると、向こうからNHKの洋楽の課長が歩いて来る。かねてより知り合いで、挨拶をして別れた。  その夜、 「大中さん、電話ですよ」という声がした。その頃は固定電話は金持ちのステータスで、自... 続きをみる