続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

2024年3月のブログ記事

  • NHKスペシャル『未解決事件下山事件』とジャーニー喜多川

    1949年『下山事件』が起きて、70年が経過して下山事件も風化して、分かったことがある。もう少しも重大事件でなくなった。そこで初めてNHKは大胆にもアメリカの謀略だと断定したことである。 西武の堤清二と柳田邦男との対談で、堤は共産党員の在籍と細胞活動からアメリカの謀略を認め、柳田邦夫は断固否定した... 続きをみる

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  • 連続テレビ小説『ブギウキ』最終回と笠置シズ子の時代

    今日で『ブギウキ』最終回となりました。笠置シズ子の死まで演じられるのかと思ったら、意外でした。ブギウキの女王として戦後闇市、まさにオキパオト・ジャパン占領下の日本を代表する歌手でした。 笠置シズ子のものまねで出てきた美空ひばりに、歌手の座を奪われる笠置シズ子は喜劇女優として映画に転じるわけです。美... 続きをみる

  • サリンジャーとボブ・ディラン「私はこの世から忘れられ」

    「私はこの世から忘れられ」とは、グスタフ・マーラーの歌曲だが、カルロス・クライバーの伝記の副題になっている。この人もマスコミの寵児にして「私はこの世に忘れられて」派の隠遁生活を好んだ。(ちなみに夫人の故郷である東欧の小国に住居して、スロベニアは桃源郷のような純朴で美しい土地らしい。冷蔵庫の食品が空... 続きをみる

  • サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』と「完全なる問題作」(NHK)

    その作品は善か悪か。人々の議論を巻き起こす問題作に迫るドキュメンタリー。「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。世界的ベストセラーは何故全米で禁書処分を受けたのか?(NHK) 暴力的な描写や不道徳な表現、ジョン・レノン殺害の犯人やレーガン大統領暗殺未遂の犯人が愛読していた『ライ麦畑でつかまえて』は問題作... 続きをみる

  • 世界初のプロの女性指揮者ベロニカ・ドゥダロヴァ(1916-2009)

    ドゥダロヴァはロシアの指揮者、1944年ないしは1947年にプロの指揮者になった。女性の社会進出はソビエトでも奨励され、その建前でプロの指揮者の道を歩み出すことが出来た。アメリカでもそれは試みられたが、成功には至らず挫折の映画化がされている。そういう点ではお題目があることは、女性の励みにはなった。... 続きをみる

  • 何故彼らはブルックナー4番初稿版1874年版に憧れるのか

    2024年ブルックナー生誕200年記念年、驚くべきことはかくも1874年版初稿版の録音の多岐な数に及ぶことだ。 再度注意喚起すれば、この指揮者たちには新旧2派に分かれる。全く年齢による分類なのだが、新旧両派にまたがるのがエリアフ・インバルで、この人が又初稿版1874年版を最初に録音した指揮者でもあ... 続きをみる

  • アカデミー賞受賞の『オッペンハイマー』とバービー人形

    映画『オッペンハイマー』と映画『バービー人形』が同時期に公開されて2つとも大ヒットした。アメリカの観客は2つは同じと判断したという。2つは男の物語・女の物語で、アメリカの代表的なインテリ男・白痴美人かつ1960年代のアメリカンである。そういえばケネディ大統領と女優マリリン・モンローではないか。 監... 続きをみる

  • スタインバーグのブルックナー4番の盤歴

    スタインバーグ(1899-1978)のブルックナー交響曲4番の最初の録音はピッツバーグ交響楽団で、1956・4・19というデーターが残っている。多分ピッツバーグ交響楽団はブルックナーの交響曲を演奏するのは初めてのようで、困難を極めた練習の光景がドキュメントで残されている。アンディ・ウォホール(19... 続きをみる

  • オッペンハイマーと現代史

    世紀の天才科学者オッペンハイマーとアメリカ共産党党首ランバートとは、6回会っている。ソビエト共産党からウラン鉱床についての情報を入手せよと命じられていた。オッペンハイマーの恋人ジーン・タトロックは知り合いだったので、面会してその情報を得たかった。 ひょんなことから驚くべき情報源を入手することになっ... 続きをみる

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  • オッペンハイマー、本で読むべし・映画で見るべし

                    起 映画『オッペンハイマー』が今月公開されることになった。昨年アメリカで大ヒットしたが、内容が硬いというので日本では見送りとなった。それが撤回された。 オッペンハイマーといえば、日本では本を通してしか知らないわけだが、映画では大いに相違しているらしい。原爆を開発した... 続きをみる