続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

2023年9月のブログ記事

  • 最後に大爆発、新境地を開いたトン・コープマンの39番

    この人ほど過去の自分の演奏に囚われない人はいないようだ。新しい様式を築いたトリオの装飾音符の演奏に眼もくれず、前進して新境地を、ということは新しいモーツアルトの演奏を追求してやまないのだ。 そして交響曲の最後の土壇場で大爆発して演奏を終えた。これは多分古楽器奏法とは関係なく、トン・コープマンの個人... 続きをみる

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  • 指揮者ワルベルク年譜(2)

    9月29日はワルベルク(1923-2004)の命日です。付け加えれば、生誕百年記念年です。ワルベルク年譜(2)を掲載します。 第一期黄金時代を迎えたワルクベルクですが、超一流指揮者はここで世界的な名門オーケストラのポストに就任します。が、ウィーン・フィルは将来性なしと厳しい査定をします。恩師クルト... 続きをみる

  • 指揮者ワルベルク年譜(3)

    9月29日はワルベルク(1923-2004)の命日です。付け加えるに、今年は生誕百年記念年です。ワルベルク年譜の完結編をお送りします。 1986年 63歳 ハーグ・フィルで、レスピーギの『ローマの泉』、ドボルザークのヴ             ァイオリン協奏曲(ジノ・ヴィコフ)を録音する。 198... 続きをみる

  • バレンボイム指揮ベルリン・フィルのブラームス2番

    バレンボイム指揮ベルリン・フィルのブラームス2番(2023・1・6)の演奏。 バレンボイムはその月末に健康が優れず事実上の引退表明をした。ところがその後体調が好転して仕残りの仕事をする、その一つが今秋にベルリン国立歌劇場管弦楽団でブラームスの交響曲の全曲演奏会を行う予定であるらしい。 これはどうも... 続きをみる

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  • メディア王マードック引退、テレビ朝日をなぜ買収出来なかったか

    オーストラリアの小さな新聞社を父から継承して、世界中のメディアを買収してメディア王になったマードック。寄る年波に勝てないで、事業を息子に継承して、引退を決意した。 さて、マードックは日本のメディアのテレビ朝日を買収しようとした。これは単なる資本主義の企業買収の一齣に過ぎない事件だったが、ここに日本... 続きをみる

  • 世田谷左翼の正体

    高級住宅地の住民が意外に政治的には革新派で、左翼行動をとる。選挙では保守政権に反対する投票行動をする。分析すると保守政党を支援する一流企業の正社員で、丸の内や六本木にある高層ビルに本社があるサラリーマンである。 保守論壇では、一見すると正反する行動に理解ができかねている。彼らは資本主義社会を肯定し... 続きをみる

  • 尾高忠明指揮大阪フィルハーモニーのブルックナー3番

    尾高忠明指揮大阪フィルハーモニー(2020・1・16)。 「2018年の音楽監督就任以来、数々・・・精緻な表現と豪放な響きを併せ持つ・・・尾高ですが、『第3番』は版の選択を決めかね、演奏する機会に恵まれませんでした。しかし「朝比奈隆ゆかりの大阪フィルに来たからに、ここで3番を始めるべき」と2020... 続きをみる

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  • 初期で絶頂期のワルベルクの人生(『年譜』1)

    ワルベルクはどんな人から影響を受けたか、どんな先生に教えを受けたかも知らないし、事実決定的な影響はなかったのだろう。平凡に生まれ育ち、その行く末は平凡で終わる運命だったのだろう。こんな凡人が運よく人生の門出で人生の絶頂期を迎えた不思議な体験をしたのだった。 1923年      3月29日、ウエス... 続きをみる

  • ブルックナー指揮者ワルベルクの足跡

     ワルベルク指揮デュースブルグ・フィルのブルックナー5番(2004・2・21~22)。  2004年9月29日に没したワルベルクの音楽的遺言となった。 ワルベルク(1923-2004)は隠れたブルックナー指揮者でもあった。長い生涯の始めから終わりまで一貫してそうだった。後家の一徹という言葉があって... 続きをみる

  • 生誕百年ワルベルク指揮NHK交響楽団のブラームス3番

    ハインツ・ワルベルク(1923-2004)は今年生誕百年の記念年である。忘れる者は日々疎しというが、ドイツでも日本でもほぼ忘れかけているといっていいだろう。 調べてみたら、没年の2004年2月28日にN響を指揮し、9月29日に81歳で没した。1966年に初来日したプログラムと同じものを指揮したとい... 続きをみる

  • 中森明夫大杉栄論(アナーキー・イン・ザJP)

    今日は関東大震災から百年、と同時に大杉栄没後百年記念日である。 中森明夫の小説『アナーキー・イン・ザJP』は、大杉栄が登場する小説で、大杉栄没後百年(1923ー2023))ということで、5月12日(金)のNHKラジオの「高橋源一郎の飛ぶ教室」に中森明夫が招かれ、彼の大杉栄論が披露された。彼の命日9... 続きをみる

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