続パスカルの葦笛のブログ

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小沢征爾指揮BPOとSKOのブルックナー7番

小沢征爾指揮で、ベルリン・フィルが1988・6・21,SKOが2003年の演奏である。確かに異なるところがあるのが面白い。


異種演奏というのはフルトヴェングラーのような巨匠なら、格別な楽しみになっているのだが、小沢征爾にもそれがあるというのは、今回初めて経験したことである。


小沢征爾のブル7番といえば、第三楽章のトランペットでダイナミクスをpp・mf・ffで振り分けて演奏させていたことに彼のオリジナルな発明があったと感動したものなのだが、また小沢征爾も得意になって演奏したものなのだが、今回意外にも最初期の演奏である1988年ベルリン・フィルではそうしていなかったことを発見した。


また2003年の名古屋ライブの決定盤ともいうべき演奏は、クナッパーツブッシュ指揮ケルン放響の演奏の踏襲と考えていたのだが、実は1988年のベルリン・フィルの演奏でも踏襲していたことを発見した次第である。クナのようなアゴギーク奏法を既に会得していたわけだ。これには大変驚かされた。若杉弘は終生アゴギーク奏法を会得しなかったことを、美学として拒否したとも言えるのだが、無縁であつたのである。


第一楽章。
120ー122小節のritenutoで、各人個性を発揮しているわけだが、ベーム指揮ウィーン・フィルでは次第にテンポを落とし始めて、最後に大きな落ち込みをする。
小沢征爾指揮SKO2003年の演奏では、ベームのやり方を踏襲していた。


第三楽章。
665-67小節のホルンで、私は小沢征爾のブルックナーの最良の演奏がここにあると考えている。
よく調べてみると、初出はクレンペラー指揮ケルン放響1957年である。またその関係性はよくわからないのだが、若杉弘指揮東京都交響楽団も同じ演奏をしている。また若杉弘の18番の演奏になっているようだ。


第四楽章。
312-314小節の金管で、クナッパーツブッシュ指揮ケルン放響1963年がここで大胆なリタルランドを掛けてテンポを落としている。
小沢征爾指揮SKO2003年の円熟した演奏家と思っていたのだが、小沢征爾指揮ベルリン・フィル1988年の演奏で既にそうしているのが判明した。


7番は小沢の得意なブルックナーになっている。



余談。
岸田首相が夏休みで村上春樹の小説を買って読むそうだ。このアイデアは木原誠二の助言で、知恵袋が生きている。さて木原誠二は毎週エマニュエル大使と面会しているという。そこで思い出した。


内閣官房副長官           セント・ペテルスブルグ副市長
木原誠二              プーチン


プーチンはロシア社会に食い込めない外資に対して、様々な法的官僚的障壁を取り除いて、グローバリズムがロシアを喰い物に出来るように便宜を与えたという。(今はプーチンは反グローバリズムだといわれているが。)今木原誠二はエマニュエル大使に献金した米企業が日本で営業出来る便宜を与えている。絶対日本で商売の出来ない企業が、エマニュエル大使—木原誠二の線で、簡単に商売出来るようにしている。米企業一覧のペーパーを貰って、官僚にパスさせろと命じている。一見それだけなのだが、法規を守る必要もないので、大儲けする。


木原誠二は第二のプーチンになる。警察で超法規を学んだ。岸田は木原を離せない。