続パスカルの葦笛のブログ

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大野和士指揮宮崎国際音楽祭管弦楽団のドビュシー『海』

大野和士にとっては手慣れた名曲の安定した演奏ということになろう。


第一楽章の8の6-9小節は、改訂版ではなく初版の楽譜を使用していて、テインパニに加筆があった。それにしてはややテインパニの音は控えめに打たれていた。



9以下の弦の処理は流石と言うべきか流れた演奏である。


ところでコーダの15の2小節のテインパニの2つ目の4分音符が聞こえなかったのには意図があったのか。


ことさら言うべきことはなかったのだが、第三楽章の62の1-2小節のホルンの後半をフェルマータで延ばした改訂をしていた。
これだけ破綻のない完璧な演奏はこの人でなければ求められないものだろう。


O2022年5月8日。