続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

装飾音符を演奏したケンプのライトナー指揮バンベルク交響楽団モーツアルト23番

          庭の侘助が咲きました。



楽譜にない装飾音符を演奏するのはピリオド奏法の特許ではない。かつては彼らの許せざる蛮行として非難に甘んじた往年の巨匠たちの名盤復活で次々に復刻されて、楽譜にない装飾音符の演奏は今や再評価に転じました。カーゾン有り、今回はケンプ有りです。


モーツアルトピアノ協奏曲23番
ケンプ
ライトナー指揮バンベルク交響楽団


第三楽章、62小節の付点4分音符でケンプは楽譜にない装飾音符を演奏しました。
この当時に楽譜にない装飾音符で演奏するなんて、ケンプは相当勇気がありましたね。


多分聴衆は気が付かないと思ったのでしょうか。悪戯気分ですね。しかしこの悪戯は、学殖の裏付けがないと出来ないものです。十分な蘊蓄と一寸した勇気がいります。こういうのを遊び心というのでしょう。


再放送がありますから、ケンプの演奏を楽しんで下さい。