続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

録音消去記念、梅田俊明指揮東京フィルのロッシーニ『ゼヴィラの理髪師』序曲

録音の容量が制限されていて、整理しないと大変なことになる。消去するのが惜しい気がする。ということで貯まる一方なのだ。遂に本日名残り惜しい一曲を消去します。それが梅田敏俊指揮東京フィルでロッシーニの歌劇『セヴィリアの理髪師』序曲。(2015・6・21)


ロッシーニのロッシーニ・クレッシェンドだが、説明は易しだがどういう演奏なのか、一人も明解に説明に成功した指揮者はいないのだ。楽器を倍増してクレッシェンドの都度倍増すればいいわけだが、成功した試しがない。


何時の間にか、演奏会でもロッシーニの序曲も演奏されなくなった。もう勉強もされないのだろう。さらに疎くなったわけだ。


ここに取り上げる梅田俊明のロッシーニの序曲、数多の演奏の中、屈指の名演であることは間違いがない。軽い曲なので褒めはやすのも気恥ずかしいが。


曲の冒頭、2種の演奏があると言われている。16音符と4分音符を切る奏法と、一塊の音としてタイで結び付ける奏法である。梅田は後者らしい。


47小節の第一バイオリンの演奏が素晴らしかった。
ここを梅田はクレッシェンドを掛けた。しかも最初はmfで開始して後半でfに強めた。この演奏は特筆されるものだ。


176小節で再現されるのだが、そこでも梅田はオーケストラのクレッシェンドで演奏させたいた。


この演奏は感銘深いものであった。


録音を消去するのを躊躇させるものがあった。CDにして名を残されたい。