続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

岸田首相のウクライナ訪問とハイブリッド戦争

岸田首相は「G7の首相としてまだウクライナ訪問をしていないのは恥だ」と発言した。たった一人訪問していない。野党は国会事前承認は不要と、何時にない物分かりが良い。裏に何か有りそうだ。


テレビでは犯人に事前にインタビューさせておいて、警察が逮捕して、辻褄が合わないようにする。テレビ局は事前に犯人なのを知っている。


中国がウクライナの仲介をしてもいい。ウクライナもいいと言う。


その心は、テレビの向こう側は、国会の内側では、ウクライナとロシアの和平締結は既成事実になった。知らないのは国民ばかりということか。だからこそ平和締結を宣言する前に、岸田首相のウクライナ訪問は沽券に関わる、世界の大国の一員日本国の体面に差しさわりとなるのを避けたい。それはそうなのだ。


バイデンが電撃ウクライナ訪問をする。「ガンバレ」と応援のつもりだ。これで日本は驚いた。噂では戦争終結は本当らしい。どうでもいいイタリアの首相も駆け付けた。日本の岸田首相のウクライナ訪問は、しないわけには行かなくなった。石橋叩いて済まされない。(ゼレンスキーを励ましに来て、今が潮時だと引導を渡したはずだ。戦争ガンバレ、が戦争やめろ。)


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世界の進み方は凄過ぎる。戦国乱世の武将武田信玄は在常戦争、日常が戦争だと言った。田中角栄も政治家は在常戦争、日常が選挙運動だと毎日駅前で辻説法しろと命じた。


日常に戦争有りは、昔からある話なのだ。これはハイブリッド戦争じゃないか。先月NHKで「100分で名著ジーン・シャープ『独裁体制から民主主義』」を扱っていた。この名著がハイブリッド戦争の教科書だという。独裁国家を如何に崩壊させるかのノウ・ハウだという。


もっと整理して述べると、ソロスが金を出して、シャープという元軍人が反アメリカの政府を転覆工作に従事した経験を理論化した。これを実行するのが、セビリアのミロシェビッチ大統領を打倒したベオグラード大学の学生ポポビッチで、その組織オトポールである。インターネットのニセ情報でかく乱するという手法(フェイクニュース)もここが発生源という。エジプト人がオトポールに派遣されて破壊工作の訓練をされて、ムバラク大統領を打倒してアラブの春となったが、ソロスが資金を提供した事実がある。


その最初の成果は、2003年で、グルジア(ジョージア)で政変を起こしてバラ革命と呼ばれた。スターリンの故郷で、ロシア人ではないグルジア人がソビエトの最高指導者になるくらいだから、差別障壁は少ないのだろう。ロシア語が嫌いとて、英語表記のジョージアに変更した根拠があるのか。(まさにグルジア語のロシア語表記と同じ。)まさかアメリカの政治家ジョン・マケインが指導して成功した勲章がジョージアという国名か。(ジョージア州出身だったら怒るで。)この時ロシアの大統領はプーチンだったが、第一期目でまだ実力は非力であって、傍観するしかなかった。


2004年、プーチン大統領が再選され、プーチンが変化したという。2005年ウクライナでは、デモがありロシア派優勢のヤヌコビッチが打倒された。ソロスの金でジョン・マケインがNGOを使って支援したユシチェンコが大統領になった。独裁が権力で支配するなら、金と民衆多数で対抗する。金力で動かされた大衆のデモが味噌だ。後年オレンジ革命と呼ばれた。ハイブリット戦争だ。


2006年エジプトの活動家がジーン・シャープにハイブリッド戦争のやり方を学びに来た。2007年ミャンマーでサフラン革命が起きた。ガソリンが値上げされ、毎日オートバイ通勤している市民はたまらない。市民がガソリン値上げ反対のデモをした。そこに僧侶も反対デモに加わった。僧侶の僧服の色がサフラン色だったのでサフラン革命と呼ばれた。ミャンマーはソロスもシャープも関係深い国。(軍事政権はカラー革命を排除した中国から反撃方法を学んだので、打倒されない。)この年シャープから理論を学んだエジプト人は実践訓練をベオグラードのポポビッチを訪問して学んだ。


2008年、民主派が支配していたジョージアにプーチンは軍隊を進行させて親ロシア派の政権を樹立した。次はウクライナを転覆する番だ。ロシアの天然ガス会社フロムはガスの値上げをした。応じないとガスと止めるとしたが、ウクライナは値上げを拒否した。ガスが削減されて、ヨーロッパ並みの値段で合意された。2009年ガス代の値上げ分はクリミア半島にあるロシア海軍基地の借地料で相殺されるという『ハリコフ合意』が成立した。ウクライナ国民は大歓迎して、親ロシア感情を刺激した。只の天然ガスでロシアは大勝した。翌年2010年親ロシア派のヤヌコビッチが大統領になった。


Oウクライナ・ロシアの和平締結の肝は『第二次ハリコフ合意』ではなかろうか。99年間ロシア海軍基地の租借なら、両国は飲める条件だろう。基地以外の全土が回復し、ロシア海軍基地は利用出来る。まあ日本の米軍基地のようなものだ。


2014年ウクライナ大統領選挙で、ヤヌコビッチとポロシェンコが争った。アメリカは今度は反ロシア派が大統領を出したい。マイダン広場でデモ行進した。ソロスはヌーランドに50億ドル与えて、勝てと命じた。50億ドルのクッキーをヌーランドはプレゼントし始めた。デモに参加すると金をくれる。日本流に言うとお結びに一万円札が入っていた。デモの数が日に日に増加した。これをマイダン広場でデモすると金をくれる運動で、毎回現ナマ(玉)くれるマイダン革命と呼ばれた。2015年1月31日CNNでオバマ大統領はクーデターをやったと証言した。(ちなみに2000人の暗殺に署名した最多大統領だという。)


2018年、ホンジュラスからアメリカに集団移民キャラバンが計画され、ソロスが資金提供した。国境手前まで運ばれて、国境を不法越境する。2019年左派(ロシア)右派(アメリカ)の汚職体質に呆れたコメディアンのゼレンスキーが大統領になる。


2022年2月23日、ウクライナにロシア軍が進行した。その時アメリカは参戦しないとバイデンが言ったのが印象的だ。日本に紅葉や雪を見にイギリス人・フランス人・ドイツ人が旅行しに来た。戦争じゃないのか。ウクライナだけが戦場で、ヨーロッパは平和である確信があるのだ。


トルコが地震で全く仲介の労を取れなくなったのが、和平を促進させた。中立でもない中国が何故仲介出来るのか。プーチンを説得し、信用出来るのは中国しかなくなった。プーチンを騙し続けた西側は信用できない。それにしても和平が差し迫ったことだけは確かなのだ。岸田首相のウクライナ訪問がそれを保証している。和平の前にウクライナ訪問がある。和平が絶対でなけれは、ウクライナ訪問はない。この一年は戦争継続というではないか。そうではなくて今直ぐ和平締結なのだ。だから岸田首相は和平前にウクライナ訪問するのは絶対条件なのだ。裏を返せは和平交渉は締結しているのだ。発表していないだけ。どうか発表前に訪問したい、総理と外務省は発表が漏れるのを心配している。薄氷の上を歩く毎日だ。
今すぐ歯痛になって入院することをお勧めする。