続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

ミョンフン指揮東京フィルのブルックナー7番

この人の強みはダイナミクス・レンジの広さで、誰よりも大きな音がする。それがブルックナーにも生かされたということか。


第一楽章。
91小節のホルンで、第一拍目の付点二分音符が見事なクレッシェンドをした。
シューリヒト指揮ハーグ・フィルの演奏で、古来より名演の誉がある。91-103小節の
シューリヒトの演奏を範にしていることが分かる。


第四楽章。
コーダの312-314小節の大リタルルダンドは、クナッパーツブッシュ型を踏襲していた。
ミヨンフンは大きな音であり極端な程リタルダンドを掛けるから迫力は尋常ではない。表現が小規模になりがちな日本人対して、まあ本物のクナッパーツブッシュはさもありなんと肉薄していた。大成功なのであろう。
クナッパーツブシュ指揮ケルン放送交響楽団。