続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

メディア王マードック引退、テレビ朝日をなぜ買収出来なかったか

オーストラリアの小さな新聞社を父から継承して、世界中のメディアを買収してメディア王になったマードック。寄る年波に勝てないで、事業を息子に継承して、引退を決意した。


さて、マードックは日本のメディアのテレビ朝日を買収しようとした。これは単なる資本主義の企業買収の一齣に過ぎない事件だったが、ここに日本の根深い病理が横たわっていた。強い者が弱い者に勝利する。それは正当な論理だ。八百長の論理では、そうはいかない。どんなルールを決めても、絶対に勝つことが無い。


高校野球で慶応高校が百年ぶりに優勝した。たぶん慶応高校は高校野球の世界では論外だったのだろう。優勝の常連校の外にいて、県の優勝校の常連ですらなかった。その高校が県の優勝校になり、甲子園に出て優勝してしまった。


マードックは日本がイギリスやカナダのように資本主義国家の一員と思って、テレビ朝日の購入を計画した。当初は易々と買収出来る案件であったが、過半数の株を買収した瞬間、思いもよらないルールの変更が発生した。外国の資本は公正中立なメディア媒体を買収出来ないルールに変更した。最初からそんな変なルールがあったら、マードックは変なルールのある国のメディアなど買収する気にはならなかったろう。


慶応高校が過去甲子園出場5年以上の実績がないと甲子園に出場できない、とルール変更されたらどうなのか。けっこう日本には過去の実績がないと試験を受けられないルールがある。永遠に新規参入が出来ないルールがある。


テレビ朝日は政府にマードックの新規参入を、外国資本のメディア支配は公正中立なメディアの精神を害するという理由で、外国資本は参入できないようにルール変更をさせた。新聞社なども宗教同様に極端な税制優遇を受けている。どんなに新聞が政府攻撃しても新聞社は税制優遇を外されたら倒産するので、政府のいうことを聞く成り立ちになっている。


香港の資産家がさいたま市の駅内の片倉製糸所有の広大な土地欲しさに買収したが、生糸は国家事業なので外国資本は所有出来ないと、後だしジャンケンをした。それで破産して身投げ自殺した。これが江沢民の一族で、これ以来中国は反日政策を取ったという。


BBCがジャニーズの性被害を報道して、なぜ日本のマスメディアが隠蔽して報道しないのかという。マードックがテレビ朝日を買収に成功していたら、それはなかったのだろう。マスメディアと政府との癒着は今ほど酷くなかったのだろう。メディアの外国資本の支配による弊害は、どうも政府とメディアとの癒着の弊害ほどではなかったようだ。朝日新聞の緒方竹虎が戦死者報道で発行部数増大に喜び、知らず知らずに新聞が政府の戦争を煽っていたという。