続パスカルの葦笛のブログ

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反田恭平指揮ジャパン・ナショナル・オーケストラのブラームス1番

高校生の坂本龍一は、門下生の発表会でブラームス1番第一楽章をピアノで弾いたという。大学に入ったらこういう音楽を作曲したいと抱負を語ったという。


ピアニスト反田恭平は、指揮者の最初にこの曲を選んだ。「この演奏会でしか聞けない演奏をしたい」と抱負を語った。なるほどこの演奏会でしか聞けない演奏はあった。


第一楽章。
320小節のテインパニの付点4分音符のトレモロに、反田恭平はリタルランドを掛けて演奏させた。
反田恭平がここでテインパニの付点4分音符のトレモロにリタルランドを掛けてテンポを落としたのは、ここでしか聞けない演奏であった。


460-461小節のテインパニの解釈もユニークだった。
楽譜では462小節にffの記号があるが、反田恭平はそのffを460小節の最後の8分音符から早めて打たせていた。


第四楽章の267小節のホルンを伝統的な4つで吹かせていた。