続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

バイロイト音楽祭を訪れた日本人(6)小泉純一郎

5小泉純一郎(1942-)
言わずとも知れたわが国の首相だった人です。選挙区の郵便局長の横暴があり、郵政大臣として役人にソッポを向かれ、一日大臣室でオペラのCDを聞いて帰って行った。この恨みが郵政改革の宗旨返しになった。忍耐力・クラシック音楽好き等々、平均的日本人にない特異な体質がある。


 同じ首相同士で、ドイツのシュナイダー首相から日本の首相にバイロイト音楽祭の招待があった。多分スケジュールは過密でそんな余裕がなかったが、改めて自分が最高権力者であることに気がついた。役人は命令に従うもの。過密スケジュールの8月23日が空になった。


2003年8月23日「タンホイザー」指揮ティーレマン。


突如として小泉首相がバイロイトに招待されてワーグナーのオペラを観劇したというニュースが流れた。要人の安全性からもマスコミから事前に流れなかった。ティーレマンの指揮だから演目の中では最高格で不足はない。


バイロイト祝祭劇場のバルコニーにタキシード姿の小泉首相の姿が現れた。招待主のシュナイダー首相は咄嗟にカーテンに隠ねた。ここにこの人物の腹黒さがあった。ドイツの首相のバイロイト訪問はヒットラー首相以来の事件であった。これはドイツでは長年タブーであったが、小泉首相でみそぎになった。禊ぎに利用されたともいえる。シュナイダー首相の4番目の後妻は韓国人で、従軍慰安婦問題でシュナイダー首相の尻を叩いていた人物であった。裏側は最悪なことばかりだった。


バイロイトは政治利用の場でもあったわけだ。国家予算を使って建物はワーグナー家の私有物である。日本の武道館は前の東京オリンピックの時国家予算で建設されたものばかりと思っていたが、加納治五郎家の個人所有物なのだそうである。どこの国も似たり寄ったりなんだね。久米宏の番組で桜中継をしていた男、日本を卑下するけど日本の政治は数段上と言った言葉を思い出す。あの人は完全に忘れられた。


ところで、同僚にやはり首相になった福田康夫(1936-)がいる。この人も人語に落ちないクラシック・フアンである。レコードやCDを楽譜を見ながらクラシック鑑賞が趣味だというから、小泉純一郎より数段は上らしい。