続パスカルの葦笛のブログ

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マーラー編曲版でエッシェンバッハ指揮NHK交響楽団ベト7番白熱ライブ

マーラー編曲版といえばユーロフスキー指揮ベルリン放送交響楽団のベートーベン交響曲7番の来日公演の超名演があったはずだ。(2019年)エッシェンバッハの今夜のライブ、4楽章連結演奏だ。そこで思い出したのが、ユーロフスキーの来日公演が又連結演奏だったことだ。つまりマーラー編曲版そのものがマーラー指名の連結演奏ということだ。ユーロフスキーやエッシェンバッハの個人的な好みではないのだ。


第一楽章のマーラー編曲版の概要を報告したい。
164小節のテインパニの後半の4分音符の削除は、ユーロフスキーもエッシェンバッハも実行している。
後半の4分音符が打たれていない。つまり二人は明らかにマーラー編曲版を使用している証拠だ。


かと思うと、マーラー編曲版は183小節のファゴットをバイオリンの声部に重ねて演奏させるのだが、エッシェンバッハの今夜の演奏では原曲のままに演奏させている。
つまりエッシェンバッハはマーラー編曲版は余計なお世話と思ったわけだ。


252ー253小節のテインパニは、マーラー編曲版はバイオリンの声部に重ねて打たせている。
ユーロフスキーはテインパニに打たせ、エッシェンバッハの今夜の演奏では楽譜通りに空白にしている。


いずれにしてもマーラー編曲版は誰が指揮しても圧倒的な名演になるように書かれているわけで、そこは素直に楽しめば良いわけだ。ユーロフスキーも全楽章連結演奏だったことをなかな思い出さなかったのは不覚だった。二人の演奏を聞いて、それがマーラー自身の指名だったことに気づけたのがうれしい。