続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

真にユニークな解釈のメヌエットルイージ指揮NHK交響楽団のベト8番

ニューヨーク・タイムズの音楽記者ハラルド・ショーンバーグは小型録音機で演奏会を録音すると、ホテルに走り戻って録音を反復して音楽批評を書くのだそうだ。印象批評を脱して客観批評を確立した先駆者の種明かしである。(これは違法録音。)


その点はリスナーは個人で楽しむ分は許されるわけだ。第一楽章のルイージのユニークな解釈は鉛筆チェックでは敵わなかった。録音のお世話になりました。
186小節は古今無類のユニークな解釈でした。
ピアニッシモかさらに弱音に聞こえた。そのあとのクレッシェンドが効果があった。


第三楽章の解釈もユニークでした。
23-27小節、ルイージは無類のテンポを落とした。
メンゲルベルクはポコ・ラレンタンドだから、ルイージのテンポの落ち込みほどではない。
鉛筆ではラレンタンドの記録があるのだが、誰がしたのかの記述がない。今になっては惜しい。


以上で今年のベストテンの名演に入る1つであることは明白だ。