続パスカルの葦笛のブログ

FMラジオやテレビやCDのクラシック音楽の放送批評に特化したブログです。

指揮者ワルベルク年譜(3)

9月29日はワルベルク(1923-2004)の命日です。付け加えるに、今年は生誕百年記念年です。ワルベルク年譜の完結編をお送りします。


1986年 63歳 ハーグ・フィルで、レスピーギの『ローマの泉』、ドボルザークのヴ  
          ァイオリン協奏曲(ジノ・ヴィコフ)を録音する。
1988年 65歳 9回目の来日。2月12・13日、ワルベルクは初めてブルックナー  
          の交響曲4番を指揮した。前年にマタチッチが亡くなり、N響でブル 
          ックナー解禁といったところか。22年間お得意のブルックナーの指  
          揮がN響で出来できなかったことになる。得意のブラームス3番を再 
          演した。
1990年 67歳 10回目の来日し、リヒアルト・シュトラウスの『アルプス』交響曲 
          を再演し、年末のベートーベン9番を指揮した。N響では初めて指揮 
          したのも不思議。
1992年 69歳 11回の来日し5月24日、モーツアルトの29番・41番。
          10月1日、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団で、アルゲ
          リッチのソロでベートーベンのピアノ協奏曲1番を指揮し、CDにな 
          る。
1993年 70歳 7月2日、オーストラリアのシドニー交響楽団で、モーツアルト35
          番、ベートーベン6番を指揮し、CDになる。
1994年 71歳 12回目の来日、3月10日、ブルックナー8番(ハース版)。3月 
          16日、ベートーベン6番。3月21日、ブラームス1番。いよいよ 
          円熟の境地。
1996年 73歳 13回目の来日、3月18日ブルックナー9番(ハース版)。3月1 
          8日シューベルト8(9)番。巨匠といっていい。
          5月7・8日、デュースブルグ・フィルでブルックナー8番を指揮し 
          て、CDとなる。
1997年 74歳 ライプツィヒ放送交響楽団でブラームス4番を指揮しCDとなる。
          14回目の来日、長野オリンピックのN響の開幕コンサートを指揮す 
          る。
1998年 75歳 15回目の来日で、三年連続で来日した。6月18日、フランクの交 
          響曲。6月24日、ベートーベンの3番。
2001年 78歳 16回目の来日で、5月12日、ブラームス3番を指揮し名演ぶりを  
          示す。
          12月24日、同年末また来日してベートーベンの9番を指揮。今回 
          を数えると17回の来日。
2002年 79歳 18回目の来日、6月28日、前年末に死去した朝比奈隆の代役とし 
          て、ベートーベンの1番・3番を指揮する。
2004年 81歳 2月21・22日、デュースブルグ・フィルでブルックナーの5番を 
          指揮し、CDになる。現今の円熟した心境を記録したかったか。
          19回目の来日、2月にヨハン・シュトラウスの夕べを指揮する。
          2月27日、初来日と同じプログラムを指揮する。
          9月29日、81歳でエッセンで死去する。こんなに頻繁にN響を指 
          揮したのに、名誉指揮者の桂冠も無かった。(了)